2012/01/04

ITストラテジスト試験 参考書について

ITストラテジスト試験の対策として、個人で出来る勉強としては、まず参考書での自習といえるでしょう。
過去の情報処理技術者試験の対策などで使用した参考書についてレビューします。


高度情報処理試験の午前対策に全般的にしようが出来るテキストです。高度試験を受験される方は午前試験程度(といっても十分難度は高いですが)の問題は当然すらすらとけないようでは午後の問題に対応することが出来ません。合格に必要な60点を取れる必要最低限で、効率的な勉強が求められます。
このテキストは、ITストラテジスト以外にも、ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト、システムアーキテクト、ITサービスマネージャ試験に対応できる内容が包含されており、今後他の高度情報処理試験を受験予定の方であれば今後の使い道があるのが第1の特徴です
そして、第2の特徴として、過去問の解説形式であることです。各章立てで説明文がだらだら続くのではなく、すぐに過去問とその解説の形態をとっているため、試験対策としての勉強の効率が上がります。
ITストラテジストだけに関していってしまえば、午前対策で求められる知識問題ができても、午後の対策は根本的に対応が出来ないことも多く、これだけやっておけば十分な対策になります。

なお参考までに、高度情報処理試験の午前問題は、数問は過去問と同一の問題が出る傾向にありますので、このようなテキストを使って数年以上前の過去問を解くこともとても意味がある対策だと思われます。



こちらの本はITストラテジスト専用の対策書です。
午前の問題にも対応できる必須専門知識が100ページ程度記載があり、午前対策としては十分つかえます。
午後の問題は、直近2年の過去問及び解説形式となっています。特筆すべきは午後IIの論文対策のパートです。全ての問題について回答例の論文が掲載されています。IPAの公式ホームページの過去問では論文パートの回答例は掲載されていないため、回答例の論文に触れられるいい機会となります。
特に私は過去論文形式の問題の回答経験がなかったため、そもそもどのような論文を書けばいいのか、ゴールイメージが全くつかめずにいたため、とても役に立ちました。
午後Iの問題についても過去2年の過去問及び解説もあり、午前・午後対策両方を含めてこの参考書1冊で対策は可能です。



この本はITストラテジスト対策でも論文試験に特化した参考書です。論文の書き方、ポイントなど採点者の視点が分かり、合格できる論文に一歩近づくことが出来ました。
特筆すべきは30本近く過去問の論文例が掲載されている点です。論文対策はもちろん自分で論文を書く練習をすることが求められます。しかし、数多くの論文例を見ることで、テクニックを盗んだり、論文のネタを見つけることで自分の論文の幅を広げることが出来ます。私もこの参考書からいろいろなエッセンスをもらうことができました。
2009年8月に発行された書籍なので、現在から一歩前の試験制度、すなわち、システムアーキテクト試験や上級システムアドミニストレータ試験の過去問をベースにした論文例になっています。しかしながら、試験制度が変わっても出題される論文の傾向はほとんど変わっていないため、十分活用することが出来ます。
ただし、組み込み向けの論文例はありませんので、組み込みの対策を希望される方は注意が必要です



こちらの本はITストラテジスト専用の対策書です。
この本はITストラテジスト対策講座を受講した際に配布されてた書籍ですが、大いに不満があります。「専門知識+午後問題」の重点対策、とのタイトルですが、肝心の午後IIの論文問題の解答例がほとんど掲載されていません。(論文執筆に当たる留意事項は掲載されています。)
独学で論文込みで対策をするのにこの1冊で行うのは困難だなと感じました。